イモリとヤモリの違いってしっかり説明できる??

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以前友人に「家の中でイモリを見たんだけどすごく可愛いね!」と声をかけられた事があります。そんな時は「それってたぶんヤモリだよ」と特徴等を聞いた上で訂正してあげるのですが、同時に両生類と爬虫類の区別がつかない人って結構いるんだなぁなんて思っています。確かにイモリとヤモリはたった1文字しか違わない名前ですし、しっぽがあって4本の手足があってと言う大まかな形も似ています。でも生物の分類上は全く異なるものです。イモリは両生類ヤモリは爬虫類なのです。

爬虫類と両生類の区別

そもそも、両生類と爬虫類というのは確かに一色単に扱われることが多いものです。図鑑でも両生類・爬虫類として1冊になっていることが普通です。また英語圏では両生類は「Amphibian」爬虫類は「Reptiles」とそれぞれ固有の単語が用意されています。しかしこの二つをひっくるめて「Herptiles」という単語もあるのです。日本でも両生類と爬虫類を学術的に、真剣に研究している総本山である学術学会ですら「日本爬虫両棲類学会」と一色単なんですから・・・一般的に区別がつき辛いのもわかりますね。

 

イモリとヤモリの違い

名前の違い

前置きはほどほどにさっそくイモリとヤモリに登場してもらいます。私の経験上、イモリとヤモリの違いを説明する時一番わかってもらいやすいのは、彼らの名前を漢字表記することです。イモリはいどのような水中に住んでいるから「井守」ヤモリは家の中のような水気が少ない場所に住んでいるから「家守」であると考えればいいのです。まさにこれこそが最も両生類と爬虫類の違いを明確に表現しているものといます。

 

体の違い

名前が違うのでもちろん体の作りも違います。下記にイモリとヤモリを貼ったので見ながら違いを見ていきましょう。

 

 

どちらがどちらか分かりますか?

上がニホンヤモリで下がアカハライモリです。見た目は全く違いますよね!では1つ1つ違いを見ていきます。

① 体の色

まずは何と言ってもお腹の色がイモリは真っ赤です。種類によっては黄色や斑模様の種類も居り色鮮やかです。これは外敵に毒がある事を警告しているのです。危険を感じるとエラ部分の毒腺から毒を出します。イモリとふれ合う事が合ればよく手を洗いましょう。

 

② イモリは前足4本、ヤモリは5本

上の写真でも見て分かる通り足の指の数が違いますね。また、ヤモリは指が結う版のような役割を果たしているため壁を登れますが、イモリは登れません。

 

③ 皮膚

イモリは水のある環境で過ごすため皮膚が湿っています。逆にヤモリは乾燥地帯に住むため皮膚が乾燥しています。

 

両生類と爬虫類の違い

両生類は例外もありますが、基本的井戸に住むイモリのように生涯のほとんどを水のある環境で過ごしています。例えば卵は寒天状の巣に包まれているだけなので乾燥に弱く、成体になっても皮膚からの水分の蒸発を防げないため、水場から離れられません。さらに幼体時、つまりオタマジャクシは完全に水中生活する生き物です。また、繁殖方法も水が必須の体外受精です。このような特徴から、両生類は生物学上において「魚類」のグループとして扱われるのです。一方爬虫類は家の中に住むヤモリのように水がなくても生活していけるように進化した生き物です。両生類と比べると卵は固い殻、体は硬い鱗で覆われて乾燥に耐えられるようになっていますし、幼体もほとんど成体と同じ体のつくりです。繁殖方法も精子を雌の体内に注入するタイプの体内受精ですので、水を必須としません。そのため爬虫類は「鳥類」にも最も近い生き物と見なされています。

 

いかがでしたか?次に違いを聞かれた時はドヤ顔で答えてあげましょう笑

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